点字名刺プロジェクト 



2018年1月11日 ~ 1月20日の作業日誌



作業日誌をご覧いただきまして、誠にありがとうございます。
お客様のお名刺に、視覚障がい者がココロを込め、一枚、一枚、機械を用いて作業をさせて頂いております。


1月~2月にかけて、注文が少なくなってくるシーズンです。今年もかなり厳しい状況に陥っており、踏ん張り所だと思っております。ほんの少しでも、点字名刺に興味をもって頂ければ、ご注文を頂ければ幸いでございます。




今までの障がい者就労のあり方は、既存のお仕事の枠組みの中に障がい者をあてこもうとするやり方です。しかし、これではいつまでたっても障がい者の工賃は上がりません。そこで、新しい資本主義(福祉資本主義)の概念を作ることで、障がい者の工賃を上げられないか?そのような気持ちで点字名刺プロジェクトを運営させていただいております。


既存のお仕事に障がい者を当てはめるのではなく、障がい者に合わせたお仕事を。視覚障がい者に合わせたお仕事として、点字名刺プロジェクトを運営させていただいております。


また、そのお仕事に付随する、様々なお仕事を精神障がい者や知的障がい者が行っております。



ほぼ毎日、全国から送られてくるお客様の声です


Aさんは強迫性障害を抱えています。Aさんの場合、物に触れるだけで強迫観念に駆られてしまい、不安や恐怖を抱くのです。その恐怖を払しょくするために、必要以上に手洗いをするのが特徴です。このAさん、人とは違う大きな長所を持っていたのです。それは字を書くのが上手かったのです。


字を書いているときは、ボールペンに対する強迫概念に駆られながらも、集中して字を書くことができました。この特性をいかし、ココロスキップではお客様にお手紙を書くお仕事を作りました。


「一人でも多くの方に、強迫性障害の事を知ってもらいたい」とするAさんの気持ちも考慮し、自己紹介の一覧も設けました。すると、お客様から感動のメールが相次ぎ、ほぼ毎日のように、全国からメッセージが届けられるようになったのです。


福祉資本主義の目指すべき概念は二つあります。一つは障がい者の工賃を上げる事。そしてもう一つは幸せに働ける環境を作ることです。既存のお仕事に障がい者をあわせるのではなく、障害にあわせたお仕事を。これが福祉資本主義の考え方です。


例えば点字名刺は視覚に障害を抱えた人(障害)が点字を刻印するからこそ価値が生まれているのです。それにとどまらず、Aさんのように個人の特性(個性)に合わせる事で、幸せに働ける環境を作りたいです。


ココロスキップの活動を、どうぞよろしくお願い致します。